womb
sex:男性
age:18
height:186cm
like:痛いこと
dislike:家族や恋愛のはなし
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魔女のこども。いつも長袖を着ている。左耳が少し欠けている。
父親とは違う、真っ赤に熟れた不吉な左目は見ていると不思議と目が離せなくなる。視力が悪く、近くのものでないとぼやけて見えてしまう。その分他の感覚がすぐれており、人を匂いや形や温度で判別しようとする。
冷めた態度の不愛想な青年。あまり他人を寄せ付けないように振る舞っているけれど、頼まれごとを断れないので「見かけによらず親切な人だ」という風に思われている。友人関係は割合良好だった。
勉強は得意な方。優等生タイプ。行儀が良く、マナーにちょっとうるさい。体格が良く力も強い。
淡白なように見えて、少し優しくされると途端に執着心を見せる。相手の気を引こうとわざと危ないことをしたりする。惚れっぽい。
妊娠中に母親が乱用していた薬の影響で、幼少の頃から体の中を化け物が這っているという感覚に取り憑かれている。それが原因で父親から折檻を受けていた。
自分の中の化け物をあやすことで、自分自身に対して愛を求めている。
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【父親】
母親が妊娠中に薬物に手を出したとわかってから、一人でオトリを育ててきた。普段は優しい父親だったけれど、薬の影響や母親譲りの悪い面が垣間見えると豹変した。
オトリのことを真っ当に育てなければいけないという責任感が行き過ぎて、矯正のために風呂で血抜きをし、拘束具をつけ、「愛しているよ」といった言葉を体にカッターナイフでびっしりと刻んだ。
小さい頃オトリは「父さんが望むなら俺、父さんの恋人になるよ」と言ったことがあった。父さんは自分の真っ赤な瞳を見ているときっと母さんを思い出すから。母さんの代わりになれたなら。そう言ったら散々打たれた後、漂白剤を目にかけられて、真っ赤だった瞳の片方は白く濁ってしまった。
家族の話題になると何も話せなかった。嘘を吐くのもなんだか父に悪い気がして、でも正直に話して自分の家庭の異常さを指摘されるのはもっとまずかった。今まで必死に気が付かないふりを続けて周囲との関係を保ってきたのだから。でも悪いのは気遣ってくれる相手でも、父さんでもなくて、自分が魔女の子供であることだった。
【母親】
下校中に一度待ち伏せをされたことがある。母親だと名乗られても、オトリには知らない女の人だとしか思えなかった。いきなり抱きしめられたので防犯ブザーを鳴らした。女の人に触られたことを怒られると思っていたのに、駆け付けた父親にただ縋るように抱きしめられたことをよく覚えている。
次に会ったのは家の中で、学校から帰ったら父親が刺されていた。自分を抱きしめようとする女と目が合ったその時の、赤く、見る者に不幸をもたらすような目を鏡を見るたびに思い出す。彼女は魔女で、自分は紛れもなくその子供だった。
母親は逃げ出したオトリの通報でそのまま捕まった。父親は一命を取り留めたが、現在植物状態になっている。
【愛】
誰もまともな愛情を与えてはくれなかったから、オトリの思う愛は歪んでいる。父親に叱られる度にする動悸を高揚感だと思い込んだ。躾の最中に、肉を切り刻まれる痛みの中でオトリは精通した。
女性のお腹から生まれてきた人間すべてをお前は不幸にしてしまう。そう父親から呪いのように言われ続けてきた。恋愛感情や子を成すことに強い嫌悪感がある。十年後の自分に手紙を書く授業で、絶対に子供を作らないでと書いた。
ありのままの自分を受け入れてくれる人間を心の奥底でオトリは求めている。躾の最中に父が泣くものだからずっと背中を摩っていた。自分の中の化け物をあやしていた。そうやって相手に自己投影をし、慈悲深い人物のロールプレイをすることで間接的にその欲を満たそうとしていた。その度に母親の顔がちらついて、もしかしたら彼女はそのままの自分を愛してくれる存在だったかもしれないと考えてしまうけれど、それは父親を否定して魔女の仲間に堕ちるということだったから認めるわけにはいかなかった。
【自傷行為】
父親がいなくなってから、父親が腕に彫った文字をなぞるように切ることで自分で躾を行っている。産まれる前から摂取していた、自分にも得体のしれない薬の影響というわけのわからない不快感を目に見える腕の傷の痛みに置き換えることで、ある程度理解が及ぶので安心している。血が抜けてすうっとする感じがまるで体の中の化け物を懲らしめているようで、傷跡を見ていると勲章のような気さえしてくる。彼の体は心を守るためのデコイだった。オトリは脳内麻薬に溺れている。
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【エス】
自分の血がリボンになってしまう。腕に引いた線の長さでリボンの太さも変わる。
オトリは外から帰ると父親によって紐できつく縛られていた。その思い出と、体の中の化け物を抑えなければという焦りがリボンの形で表れているものと思われる。オトリにとってどうやっても解けないものとして認識されているので、リボンも鎖のような強度を持っている。
定期的に血を外に出さないと痒みが酷くなる。
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【関係性】
とても誠実な子なので好感を持っている。彼が困っていたら出来る限り力になってあげたい。
お願いされたのでリンのことを縛ってあげたことがある。誰かを緊縛するときには手が冷たくなっていないかなど相手の体調を細かくチェックするようにしていて、その時のリンの体温や脈拍を鮮明に記憶している。体調が悪いことをごまかされても手を握ればすぐにわかる。
なんだかとても馴れ馴れしい。変だけどいい人。
大人の男の人は好きだ。道を示してくれる。それが正しいか間違っているかはどうだっていい、自分の行動を縛ってもらえることで安心できた。自由過ぎるとどうしていいかわからなくなるから。
ウツラの頭を撫でるニツキをじっと見ていたら自分も頭を撫でられた。撫でてほしいのかと思った、違っていたらごめんねと、██████████████████████████████もっと褒めてほしい。自分のことを見てほしい。█████████。
ニツキの作る料理を父さんの作るご飯より美味しい、と感じてしまうことが、仕事で疲れているのに自分に不自由をさせまいと今までしたこともなかった料理の勉強をして、どんなに忙しくても毎食手作りのご飯を用意してくれていた父への裏切りになるんじゃないかと、少しの罪悪感を抱いている。
少し女の人みたいな匂いがする。
依存したい人間と依存させたい人間なので歯止めがきかなくなるのを恐れている。面倒くさいやつだなと思いつつも自分も大概なので何も言えない。八つ当たりの仕方が父さんとそっくりで親しみすら感じている。
ウツラが自分に父性を求めかけていることに気が付いているけれど、自分で自分を抑えられないと感じることがあるので、いつかウツラのことを壊してしまいそうで怖い。一緒にいるとだめになる気がする、自分も、ウツラも。どう考えても自分と関わらない方が幸せだなと思うので距離を置きたがっているのだけれど、寄りかかられると放っておけなくて結局面倒を見てしまう。
女性のお腹から生まれていない人間。だから、きっと自分の運命の人だと、そう思っている。
ハクリをあやしているようでいて、母親の役を演じることによってそれを介してインナーチャイルドをあやしているのだと思う。彼女といることでゆくゆくは自傷とは違う形で自分の中の化け物をあやせるようになるんじゃないかと期待している。
ものすごい美少女らしいけれど、あまりよく見えていないのでわからない。話していると全く性差を感じないので、実は男の子なんじゃないかとも思っている。
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オトリにとって片方の親が最初から存在していない、一人の人間によって生み出されたということはとても美しいと感じられることで、トータをとても神聖な存在だと思っている。
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確かに近寄り難い印象を与えるようにしているものの、自分が想定していた以上に怖がられるのでちょっと申し訳なくなっている。言葉が刺々しくならないように気を付けている。態度が柔らかい。
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「俺の瞳は人を狂わせるんだって、父さんがそう言ってた」
「こら、行儀が悪いでしょ、座って食べなさい」
「縛られていると安心するんだ、抱きしめられているみたいで」
「あなたにもっと見てほしかったから」
「俺の中の、精子の部分だけを父さんに返してあげられたなら」
八掛 囮(ハツカ オトリ)