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エス(Extrusion Syndrome)について
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最近発見された新種の病。
​便宜上「病」だとされてはいるものの、その性質から超能力に近いものだと思われている。
Extrusion(挺出)、と名がついているのはそのため。

詳細についてそのほとんどは未だ解明されていないが、
患者自身の深層意識やトラウマ、思い込みなどと深く結びついていることが多いらしい。
症状の発現は精神だけでなく体にも大きな負担がかかるようで、
特に重症患者は廃人になってしまったり、寿命が極端に短くなってしまうと考えられている。

本人の意思に反した症状の暴走や、重症患者による犯罪行為が問題視され始めている。
患者の精神を安定させることや、思い込みを正すことによって寛解が認められている。
あるいは、思考ができないような状態にすれば症状を抑えることができるとされる。

エスのひとつひとつは現代の技術で再現可能なことであっても、
それを​何の媒体もなしに実際に行えてしまうことで、

倫理の壁を壊してしまいかねない存在だと危惧する声もある。


whale fallについて
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重度のエス患者たちが共同生活を送る施設。
身体検査や症状を抑えるための訓練などを行っている。

エス発症者の多くは軽度であり、一度発症した後二度と症状が現れなかったりと症状が安定しない場合がほとんどであり、
whale fallに入るような、ひとつの異能のような形で定着する程重度の患者は極めて稀である。

秘密保持の観点や、特に他害の恐れのある症状が見られる場合には入所後自由に外出することが叶わない。
生活部分は地下に設けられており、日が一切当たらない代わりに、時間の感覚を失わないように形だけの消灯時間がある。
そうした施設の作りはまるで患者に故意にストレスを与えようとしているようにも見える。

患者たちは検査によりデータ提供を行う代わりとして、衣食住を保証されている。
治療方法の確立のため…というのは表向きの話で、
主に軍事産業への利用の目的で情報収集されているとも囁かれている。

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